ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前300年頃まで遡る。
前回までのお話はコチラ:
1) 何かが始ろうとしている?
3) あなたは天使のよう…
4) 夕暮れ時のモスクに到着
6) 響き渡るコーラン
8) 外は雨
10)身勝手すぎる理由
12)そうだ!旧市街に寄ってみよう!『そうだ!旧市街に寄ってみよう!』ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前…ameblo.jp
今回のお話はこちらから
ファマグスタには、1974年のトルコとギリシャの紛争以来立ち入り禁止となった(現在は、限定公開されている)マラシュ(トルコ語)、またはヴァローシャ(ギリシャ語)と呼ばれる地域がある。
その「ゴーストタウン」を訪れた帰りに旧市街に寄ってみた。
そうだ!
せっかくだから、イマームに会ってから帰ろう!
ふと思い、SMSを送ってみた。
「今日はモスクにいますか?」
すると、なにやら長い文が返事として届いた。
🤔🤔
イエス・ノーという単純なものが返ってくると思ったが、意外だった。
「サチコ、私は聖職者です・・・」
ふむ。
それは、最初からわかっている話。
「結婚している身でありながら、恋に落ちることは許されません」
恋?
「今の気持ちであなたと会ったら、私は間違いを犯すと思います」
間違い?
「私を許してください。
こんなことを考えたことも、この先会うことができないことも。
あなたのことは一生忘れません」
間違いを犯すには双方の思いが必要であって、一方的には成立しないと思うが…??
イスラム圏の男性が独りよがりなことは経験上わかっている。
触らぬ神に祟りなしとも言うし、このままサッと消えていこう。
「わかりました。
モスクには寄らずに帰ります。
素敵な言葉と思い出をありがとう」
私は、SMSを返した。
「あなたの行く道が祝福で満たされていることを祈ります」
「もし、蝶々があなたのお顔にとまったら、それは私です。ずっと、あなたのことを想っています」
「そして、日本の皆さまのことも」
(北海道で大地震があった直後だった)
「神はあなたを愛しています。
私もあなたの未来が照らされるよう、毎日祈ります」
イマームはその後も、こまめにSMSを送ってきた。
違いはと言えば、それまでの「挨拶」が「祈りの言葉」にかわったことだろう。
会うことはできないが、まったく離れてしまうのは惜しいということか。
私は「ありがとう」と返事をし続けた。
誰かが誰かのために捧げる「祈り」のチカラを実感している。
宗教は関係ない。
イマームの心に私の居場所があって、祈りを捧げてくれるというのなら、私はありがたく頂戴しておこうと思う。
あの夜のコーランの響きとともに。
帰国後、イマームから送られてきた写真。
そう言えば、寝転がって下から上を見上げたが、上から下は見下ろさなかった。
迂闊だったわ
※最後にもう一度。イマームはイスラム教指導者という意味で、人の名前ではない。
完
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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