私が、アラビア半島の東端に位置するオマーンを訪ねたのは2007年でした。
今でこそ観光にも力を入れている(ように見える)オマーンですが、当時はまだ観光客を受け入れる体制ができていませんでした。
世界の常識が通じないのか?と思うほどの破廉恥行為を受けること多々、女一人でのこのことやってくるようなところではありませんでした
そんな頃のオマーン旅から、『アラブ純情物語』と題して、オマーンでのちょっとドキドキなエピソードを綴っています。
※「アラブ純情”物語”」は、100%ノンフィクションですあくまでも、物語”風”記事です
これまでのストーリーはこちらです
まえがき)過酷なオマーン旅(2007年)
1) 近づいてきたアラブ男
2) 売春宿にされたら困るので
3) これは策略か?
4) 紳士か策士か?
6) とりあえず、30リアル
8) 謎の男が現れた
9) 謎の男の正体
10) 肝心なときにいない男
11) 戻ってきた男たち
12)不機嫌な男
13) 私を降ろす?『私を降ろす? (オマーン)』私が、アラビア半島の東端に位置するオマーンを訪ねたのは2007年でした。今でこそ観光にも力を入れている(ように見える)オマーンですが、当時はまだ観光客を受け入…ameblo.jp
第14話: I’m so sorry.
“You can drop me off if you want.”(私を降ろしたら?)
こんなところで降りたら、それこそヘンなヤツに狙われかねないことなど、わかっていた。
車だってそんなに走っていない。
しかし、ザフランの電話番号をボールペンで塗りつぶしただけでなく、私の手帳を破ろうとしたバダルの行為を見て、「つきあっていられない」と思った。
200キロ先のマスカットまでヒッチハイクで戻るのは危険極まりないが、さっきまでいたニズワならまだそんなに離れていないはずだ。
なんとかなるだろう。
女性としての身の危険を覚悟しなければならなくなるが
「何を言っているの?」
バダルが、「信じられない」という顔で言った。
「……」
私には、言葉がなかった。
“You can drop me off if you want.”
(私を降ろしてくれていいのよ)
※英語はアクセントの位置や抑揚、トーンで意味合いが変わってくる。その点は日本語よりバリエーションが多い。日本語は単語そのものが変わってくる。
私から出る言葉はそれだけだった。
自分の気持ちや今思っていることを説明するのは面倒だった。
バダルは、私がインド人に絡まれていた事実など知らない。
単純に「外が暑い」というだけの理由で、私が、自分よりも魅力的と思われる男性の車に乗り込み、2人きりで過ごしていたと思い込んでいるのだから、必要以上に嫉妬していることは明白だ。
彼は私に裏切られたような感覚になっているのだろうが、それを否定する気力もなくなっていた。
私は、彼の恋人でもなんでもないのだから。
“I’m so sorry……”
バダルは我に返ったのか、何度も I’m sorry.と繰り返した。
私は、意地を張って車を降りる必要はないと思い、そのまま居座った。
バダルは気をつかって、喉は乾いていないか、お腹は空いていないか聞いてきたが、そのままバハラ城を目指してもらうことにした。
バハラ城砦:土台は硬い岩だが、日干し煉瓦で造られていたため風化が進んでいた。訪れたときは、大規模修復過程にあった(2007年)
こういうときは、しばらく同じ方向を見ていたほうが楽な気がする。
食事となると、顔を見合わせることになるし、オマーンでは女性が混じるグループはファミリールームと呼ばれる個室※へ案内される。
それに、早く行かないと、日が暮れてしまう。
※日本で個室と聞くと狭い部屋を想像してしまいがちだが、オマーンのファミリールームは文字通り家族や親戚が集まって食事できる部屋を表しているため、広い。
イメージに近いものをネット界からお借りしてきました
ところで、
バハラはオマーンでは最も標高の高いアフダル山(2,980m)の麓にある、オアシス村で、ニズワからは北西へ34Km進んだところにある。
7世紀から15世紀までは海のシルクロードの中継地として栄え、海からはペルシア人が、砂漠からはベドウィン族(遊牧民)が攻め入るため、攻撃や略奪から守るために城壁が発達した。
城壁は全長12Kmに及び、町全体を囲っている。
私がこのオアシス都市について知ったのは、1999年の誕生日にもらった本に書かれていたからだった。
その本に掲載されていた写真
1987年にユネスコの世界遺産として登録されたが、翌年には同『危惧遺産リスト』に加えられ、オマーン政府は修復作業にあたっていた。
オマーンを訪ねる日が来たら是非とも訪れたいと思っていたが、旅の準備を進める過程で大規模修復作業中と知り、諦めていた。
そのバハラへも、「ニズワとセットで行こう」とバダルが言ってきたのだから、私にとっては願ってもみない提案で、故にバダルの案内でここまでやってきたのだから、バダルが謝っている以上、意地を張って、何もない中東の”どこか”で、自ら車を降りるという愚行に出る必要はないと思ったのだった。
ちょっと居心地が悪くなってしまったけれど、
我慢、我慢……
オマーンの旅、なかなか手強い旅でした
外に出るときは、頭にスカーフを巻き、くるぶしまで隠れるスカートを穿いていました。
毎日同じ格好・・・
お手間でなかったら(ちょっとお手間でも?)
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オマーン人女性は、顔もすべて覆う(お化けのQ太郎のように)ので、ニセモノもいいとこ
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