昨日の『私にスペイン語の翼をくれた人』にたくさんのあたたかいお言葉をくださり、感謝しています。皆様のお言葉に癒されました。今しばらくは喪失感を拭えませんが、仕事も通常どおり行っております。気持ちを切り替え、いつもの連載に戻ります！
私が、アラビア半島の東端に位置するオマーンを訪ねたのは2007年でした。
今でこそ観光にも力を入れている（ように見える）オマーンですが、当時はまだ観光客を受け入れる体制ができていませんでした。
世界の常識が通じないのか？と思うほどの破廉恥行為を受けること多々
、女一人でのこのことやってくるようなところではありませんでした
そんな頃のオマーン旅から、『アラブ純情物語』と題して、オマーンでのちょっとドキドキなエピソードを綴っています。
※「アラブ純情”物語”」は、100％ノンフィクションですあくまでも、物語”風”記事です
これまでのストーリーはこちらです
まえがき）過酷なオマーン旅（2007年）
1) 近づいてきたアラブ男
2） 売春宿にされたら困るので
3) これは策略か？
4) 紳士か策士か？
6) とりあえず、30リアル
8） 謎の男が現れた
9) 謎の男の正体
10) 肝心なときにいない男
11) 戻ってきた男たち『戻ってきた男たち (オマーン)』私が、アラビア半島の東端に位置するオマーンを訪ねたのは2007年でした。今でこそ観光にも力を入れている（ように見える）オマーンですが、当時はまだ観光客を受け入…ameblo.jp
砂漠のオアシスのお城ニズワ・フォート(城砦）の中の1室
(フォート内の写真は、2号前の記事に掲載しています！)
第12話： 不機嫌な男
前号で、「バダルの車に乗り換えた」とさらりと書いたが、実は乗り換える前に、ややあったのだった。
約束の駐車場へ戻ってきたバダルは、ザフランの車の近くに自分の車を停めた。
白地にオレンジのツートンカラーのタクシー車のことである。
オマーンのタクシーは、すべてこのデザインに統一されていた。
イメージです。画像はネット界からお借りしてきました
駐車場は広くなく、どこにどう停めても、それなりに近い距離になってしまっただろう。
私はザフランの車から降りた。
ザフランもバダルもそれぞれの車から出てきて、2人は何やら話し始めた。
すべてアラビア語だったので、何を話していたかはわからないが、バダルがムッとしている様子は伝わってきた。
私は、バダルの車に乗り込んだ。
バダルはそのまま車を走らせたが、しばらくすると車を停めて
「なぜ、あいつの車から出てきたんだ？」
というようなことを言った。
そこ？
「待たせてしまったね」とか「心配かけてしまったね」とかでなく（I’m sorry.の一言くらいは、会った瞬間に言ってくれていたかもしれない）
「危ないヤツがいるから、1人で行くな！」と200キロも車を運転してきたというのに、守ろうとした相手は痴漢にあった。
それは肝心なところで自分がいなかったせいだ、などと知ったら、発狂しかねない。←ちょっと大げさ
私はあえて、ヘンなインド人に絡まれたこと、
逃れようと駐車場を去ったところでザフランが帰ってきたこと
を言わずに、
外が暑かったこと、
整備工場から戻ってきたザフランが「外は暑いから」とエアコンの効いた車内へ誘ってくれたから、乗った←誘いと車の両方に( ´艸｀)と話した。
「すぐに戻ると(ザフランに)伝えておいたのに」
いや、ザフランが戻ってからも30分は待ったけど？
別行動をとり始めた頃から3時間半はたっていたし、その間、私はスーツケースごといなくなったあなたを見つけ出すために、大汗かいていますけど？
さらに言うなら、真夏には気温が50度にもなる国のあなたと私では暑さの感覚が違うと思うんですけど？
しかし、そんなことを言ったら火に油を注ぐようなものだ。
私は言葉を引っ込めた。
“Why？”
バダルは何度も言った。
事の発端は、インド人に絡まれたことだって言ったらよいわけ？
私は沈黙を守りとおした。
保守的なオマーン人男性にしてみたら、いくら私が外国人女性であっても、「自分のもの」と思っている女性が他の男性の車から降りてきたという行為は相当許しがたかったのかもしれない。
女性は、全身をすっぽり覆い街を歩くのが当たり前の国ですものね・・・
……かもしれないが、私はバダルの恋人でもなんでもない。
“Why？”
バダルは繰り返したが、私は何も言わなかった。
・
・
(沈黙)
・
・
しばらくすると、バダルは車を走らせた。
私はほっとした。
イメージです：ネット界からお借りしてきました
が、しかし、彼は再び車を停めてしまった。
次回へつづく・・・
オマーンの旅、なかなか手強い旅でした
外に出るときは、頭にスカーフを巻き、くるぶしまで隠れるスカートを穿いていました。
毎日同じ格好・・・
お手間でなかったら（ちょっとお手間でも？
）
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オマーン人女性は、顔もすべて覆う(お化けのQ太郎のように)ので、ニセモノもいいとこ
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