旅も中盤にさしかかると、楽しいばかりでなくなる。
私の場合、それはたいてい
日本を離れて一月たつ頃にやってくる。
一人旅の気楽さが、淋しさに変わる頃だ。
朝や昼はまだしも、毎晩一人で食事をとる
ことに、どうしようもない孤独を感じてしまう。
その孤独感はいつの間にか
溜まってしまった疲労を増幅させ、
とたんに無気力になる。
幸か不幸かマドリッド滞在中に、
そんな「無気力病」に襲われたことがある。
スペインと言ったら情熱の国、くらいは
誰でも思い描くイメージだと思うが、
そのやたら陽気なスペイン人の中でも
マドリレーニョ(マドリッドっ子)は格別。
そんな彼らを「病」におかされた
私は疎ましく思った。
駅の構内でも店の中でも、ローラースケート
(注:当時はローラー”スケート”の時代だったのです)
で走り回る、ティーネイジャーに腹を立て、
どこへ行くにも大きなラジカセ(注:時代を感じますね^^;)
を持ち歩き、
その箱型の物体から雑音(普通のポップスだったりする
のですが、なにぶん「病」にふせっているので・・・・・・)
を轟かせる若者に目くじらを立てた。
到着3日後にして早くも
マドリッドの喧騒から離れたい、
と切に願った。
早速、地図と時刻表を片手に
セゴビアを目指すことにした。
セゴビアはマドリッドの北西88㎞に位置する、
カスティーリャの古都である。
ローマ時代の水道橋や15世紀に建てられた、
お城や聖堂など、見どころが豊富なわりに
観光客が少ない、と持ち合わせのガイドブック
にうたってあったことが、私を惹きつけた。
「うるさいマドリレーニョよ、さらばじゃ」
と喜び勇んで荷物をまとめ、アト-チャ駅へ
と向かった。
しかし心の平静を得たのはつかの間、
セゴビア行きの列車に乗り込むや否や、
私は胸騒ぎを覚えた。
マドリレーニョに祟られたかのごとく、
そこは私をうんざりさせた典型的エスパニョ-ル
の世界だったのだ。
続く・・・
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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