1991年8月ロシアがソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)と呼ばれていた頃のこと。
「ゴルバチョフ大統領が暗殺された。戦争が始まる」と噂され、街中には戦車が待機、軍隊が導入され、ソ連崩壊へとつながるクーデターが起きた、あの日（8月19日）、私はモスクワにいました・・・。
”最後の最後の”ソビエト時代のロシアを旅した時のお話です。
※ このシリーズは、2020年6月から週に1回のぺースで投稿した記事をリメイクしたものです。回によっては、一部のみの書き直しとなっています。
1) なぜ、今さらソ連!? ロシア旅？「その場で飲んでください！」
こんな時になぜロシア？と言われる方もいると思います。それはこの号に
3) 出発前から面倒くさい！➀
4) 出発前から面倒くさい！➁
10)ソ連の買い物事情➁「品薄の肉が腐っても、定時で帰ります」
12）ソ連買い物事情④ 実は、最先端？ 腐敗?『ソ連時代のロシア旅：ソ連買い物事情④ 実は、最先端？ 腐敗?』1991年8月ロシアがソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)と呼ばれていた頃のこと。「ゴルバチョフ大統領が暗殺された。戦争が始まる」と噂され、街中には戦車が待機、…ameblo.jp
第13話：ソ連時代の「赤の広場」とセスナで乗り入れた少年マチアス・ルスト
赤の広場は赤いのか？
確かに赤い建物もあります。
例えば、この建物
は、赤の広場に”相応しい”と言えます。
下の方、頭だけの人たちがいます。のちほど説明します！
これは、国立歴史博物館です。
ちなみに、正面から見るとこんな感じです
まるで、お菓子の国のチョコレートハウスのよう
国立歴史博物館は赤いと言っていいでしょう。
クレムリンの城壁も赤いです。
聖ワシリー寺院も赤色が基調です
レーニン廟の壁も赤いし・・・
だから、赤の広場と言うのね
と思っていました。
しかし、実際は赤の広場（ロシア語で、『クラースナヤ・プローシシャチ』）の赤(クラースナヤ)には「美しい」という意味があり、元々は『美しい広場』という意味合いが強かったのだそうです。
この”美しい広場”、ひたすら広いです。
そして、
だれも足を踏み入れることはできません
(ワシリー寺院前には人がいました)
そんなことをしようものならKGB(ソ連国家保安委員会)に連れて行かれるでしょう
泣く子も黙るKGBです！
※アメリカでいうところの、CIA、NSA、FBIが担う仕事のすべてをこなしていたのがKGBで、「秘密警察」と称されることもありました
連れていかれたら、戻ってこれないかもしれません。←大げさ
なんて
というわけで、私も列を乱さず並びます
ね、見事に誰もいないでしょ？
この行列は、果てしなく長いです
なんてったって、ここから始まっているのです
(1枚目の写真の建物、国立歴史博物館です)
絵地図でいうなら、ピンク色の矢印のあたりでした。
時間がくると、何十人かずつ、この柵の中へ入れてもらえます。
柵の向こうにはこんな景色が広がっています
最後尾の人たち、歩き方がちょっとやる気ないです(^^;
先頭が見えないほどの長い列
右手に見えるのがクレムリンの城壁
わーい！
柵が開きました！＼(^o^)／
何十人かずつ、柵の中へ入ります。
そして、再び・・・・
最後尾の人たち、ちょっとやる気なさげな歩き方(^^; ←しつこい！
で・・・・
柵が再び閉まります
1枚目の写真、下の方に頭だけの人たちが入ってしまって、失敗作と思いましたが、記録写真としては上出来です
1枚目の写真、これね
たぶん、手を一生懸命上に伸ばして撮ったのだと思います。
当時はデジカメなんてなかったから、どんな風に撮れたかがわかるのは、日本に帰って現像してからだったの
どこへ続いているかというと・・・
ソビエト連邦の大”巡礼地”レーニン廟です
旧ソ連人(主にロシア人)は、一生に一度は訪れたいと願っていました。
ちょっと待ってください！
話を少し戻させてください
私、少し前に「誰も足を踏み入れることはできません」と言いました。
しかし、この広場に、ある日突然セスナで乗り入れた青年がいましたね(^^;そういえば！！
※正確には、少し離れたところだったと思いますが、赤の広場に乗り入れた写真が（恐らく世界中の新聞の）紙面を飾りました。
当時の私は、紙面を飾ったこんな写真を見て、それはそれは驚きました。
そして、ニュースに釘付けになりました。
成し遂げたのは、19歳の少年だったのですから！！
1987年5月の出来事です。
ある年齢以上の方は、記憶にあるかもしれません。
西ドイツ(当時)の青年マチアス・ルストくん(当時19歳)
ルストくんはもちろん速攻で逮捕され、恩赦を受けるまでの432日間、ソビエトで懲役生活を送ることとなりましたが、
この『美しい広場』が当時、『赤の広場国際空港』と揶揄されたのは、彼の言う、「東西の対立を解消し、平和をもたらす行為」によるものです。
ルストくんが乗っていたセスナと同型の172B型機
ところで、このときのセスナ機は、2008年9月にドイツ・ベルリンのドイツ技術博物館が買い取るまで日本に保管されていたのだそうですね
栃木県宇都宮市のスポーツセンターが保管していたとか。
ちなみに、その前は日本在住の外国人が私有地にて保管。
こちらは、現代の赤の広場の様子です(聖ワシリー寺院から見た場合)
画像お借りしてます：Wikipedia
すごい違いですね！
♪
次回へつづく・・・
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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