ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前300年頃まで遡る。
前回までのお話はコチラ:
1) 何かが始ろうとしている?
3) あなたは天使のよう…
4) 夕暮れ時のモスクに到着
6) 響き渡るコーラン
7) 夜の、閉ざされたモスクに訪問客『夜の、閉ざされたモスクに訪問客』ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前…ameblo.jp
今回のお話はこちらから
日没をとっくに過ぎ、すべての扉が閉まっているモスク(もとは教会だったため、教会としての名前とモスクとしての名前をあわせ持つ)の正面扉をドンドンと叩き続け、入ってきた女性2人組。
入ってくるなり、教会時代の祭壇部分で瞑想を始めた。
とっくに閉まっているというのに、40分もの間瞑想し続け、立ち上がる様子さえなかった。
このモスクの管理者であるイマーム(指導者という意味。名前ではない)は、家に帰りたがっていた。
14ヶ月の子供がいて、世話をする時間だとか。
しかし、それを伝えることができないでいた。
私は、イマームにかわり、彼女たちに声をかけた。
「瞑想中に申し訳ないのだけれど…」
彼女たちは顔を上げ、話を聞いてくれた。
「そうだったの。わかったわ。
ここで瞑想できただけでも、良かったわ」
そう言って、帰り支度を始めた。
後でわかることだが、彼女たちはウクライナからやってきた女性2人組だった。
「私達、ここへ何回も来たのよ。でも、いつも閉まっていて」
「今日で5回目だったかしら?」
「今日は灯りがもれていたから、誰かいるのかなと思ったの」
「それに、コーランが聞こえたしね」
2人の女性が交互に話してくれた。
「だいたい5時半頃モスクを閉めるから、それ以降だと入れません。
今日は、彼女のために開けていました。友達は特別です」
とイマームが言った。
イマームと私は彼女たちを送り出し、帰り支度を整えた。
ホテルまで車で送っていってもらえると聞いていたので、私は安心していた。
外は真っ暗だったが、城壁に囲まれた旧市街の中ではタクシーを拾えない。
どうしても必要なら、ホテル等に頼んで呼んでもらうことになる。
(あるいは、現代だったらアプリで呼び出すとか?北キプロスでどれだけ普及しているかは知らないけど…)
暗かろうが、ゲートの外へは自力で出なければならない。
旧市街から外へ出られるゲートは3つある。
言い換えると、3ヵ所しかない。
これが、なかなか心細かったりする。
ホテルや飲食店があるエリアは、まばらながらも人がいる。
しかし、そのエリアを外れてしまうと、人はいないし、暗いし、街灯があればラッキーという感じになってしまうのだ。
モスクの外へ出ると、珍しく雨が降っていた。
地面には、ところどころ水たまりがあった。
ホテルまで送ってもらえる人がいて良かった、とつくづく思った。
真っ暗な上に水たまりがあったのでは、歩きにくい。
急いだら、石畳の上で滑って転んでしまうかもしれない。
イマームの車はモスクの近くに停められていた。
手入れが行き届いた赤い車だった。
私は、助手席に乗り込んだ。
しゅっぱーっつ!!
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おや?
あの後ろ姿は?
次回へつづく・・・
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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