オマーンを旅する中で出会った特に印象的な人物は、
☑ マスカットのタクシー運転手バダル、
☑ サラーラの富豪ザキーム、
☑ 政府の官僚ムスラーム
サラーラのタクシー運転手サイーフも、私がオマーンという国を知るのに一役買ってくれました。
特にストーリー性があるわけではないけれど、前号の続きとなるので、リンクを貼っておきます。
1) オマーンのタクシー
3) 乳香の土地博物館
6) 海外で出会った外国人に確実にウケる、私の十八番『海外で出会った外国人に確実にウケる、私の十八番(オマーン)』オマーンを旅する中で出会った特に印象的な人物は、☑ マスカットのタクシー運転手バダル、☑ サラーラの富豪ザキーム、☑ 政府の官僚ムスラームの3人だったけれど、…ameblo.jp
第 7号:
陸軍に勤めるサイーフがなぜ副業としてタクシーの運転手をするのか?
私は聞いてみた。
お茶のお代わりはしていません。デーツ付きのお茶です。実際にお店でいただいたお茶もにも、デーツがついてきました。
食後のお茶をいただきながら、会話が続きます
「本業だけでは、時間を持て余してしまうよ。車を走らせるのが好きだから、趣味のようなものさ」
「へぇ~、そうなんだ!」
34歳にして、5人の子供がいることから、ガッツリ稼ぐことが目的かと思ったら、そうでもないらしい。
実際はどうかわからないが。
「だから、走りたいときだけ走っている。お客さんを乗せるか乗せないかも、そのときの気分や状況次第」
「へぇ~、そうなんだ! では、私は乗せてもらえてラッキーだったっていうことね?」
(とりあえず、そういうことにしておこう!)
「いろんな人が乗ってくるよ。お客さんと話すのも好きなんだ」
(それは、よくわかる。お客である私にオマーン料理をご馳走しようとしているくらいだし)
オマーンでは、タクシー車両は個人が所有するものらしい。
それをビジネスとして運営する会社もあると思うが、独自の塗装を施すことはできない。
そして、タクシー運転手はオマーン人でなければならない。
届を出し、許可が下りると、自分が所有する車にタクシーとして使用するための塗装(オレンジ色と白色のツートーン)を施すのだそうだ。
日本でも個人タクシーと言われるタクシーはこのような(あるいは、それに近い)仕組みなのかもしれないが、その数は知れている。
オマーンでは、副業タクシードライバーがものすごく多かった。
(私が、たまたま副業ドライバーにやたら多く巡り合っただけかもしれない)
「ということは、サイーフはタクシー車以外に車を持っているの?」
「持っていないよ」
「え!ということは、どこへ行くときも、この車?」
「そうだよ」
「困らない?」
「1人で乗っているときは呼び止められるけど、乗せるか乗せないかはその時の気分だし、行先によってはお断りしているよ」
「へぇ~、そうなんだ!」
確かに、このスタンスなら、ストレスなく副業として営業できるかもしれない
「趣味みたいなものだから」
「じゃあ、ブリティシュ・カウンシル※に行くときも、タクシー?」
※サイーフが週に1回英会話を習っているところ
「そうだよ」
(会話を弾ませるためだけのに大して意味のない会話^^)
「帰りにクラスメートが乗せて!と言ってきたら?」
(本当にどうでもよい質問・・・)
「そういうときは、急いでいない限り、乗せる!友達としてね」
「そうなんだ」
「家族も、お小遣いが稼げて良いと思っているよ。家族を乗せて走っているときは、だれも呼び止めない。賃走だと思われるからね」
なるほど。
さて、充分に話したところでレストランを去り、ホテルに送り届けてもらった。
驚いたのは、この次だった。
私がタクシー代を支払おうとすると、
「もう友達じゃないか!お金はいらない」
とサイーフが言った
サラーラ公園に行き、乳香の土地博物館に行き、その上オマーン料理までご馳走になった上に、タクシー代はいらないと言う。
それどころか、
「よかったら、明日も呼んで!夕方以降なら空いている」
と言って、彼は私に電話番号をくれた
いいのか??
ってか、明日も友達走行??
まさかねぇ・・・
乳香の土地博物館では40分待たされたが、良いタクシーを見つけたようだ。
次回へつづく・・・
※この記事は、2007年に私がオマーンを旅した時のことを書いています。
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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