パブロ、意外といいヤツ？ (Discovry16 ペルー⑮)

ペルー到着早々クレジットカードを紛失してしまった私は、わずかな所持金で旅を続けることを決意

『聖なる谷』のほぼ中心にあるオヤンタイタンボで出会い、クリスマスイブをマチュピチュで一緒に過ごしたアメリカ人男性マットの誘いを振り切り、怪しいペルー人男性パブロ(ガイド)とのヘンテコな旅に出ました。

到着した夜のクスコ。空き部屋がありません！

やっと見つけた部屋にベッドは5つ。

パブロはその部屋に転がり込んできて、私の所持金が少ないことを知りながら鶏半分(2人前に相当)を堂々と平らげ、いざ観光に出たら「髪を切りたい」と私を散髪につきあわせ、その代金が足りないと散髪代の一部を私に立て替えさせ、挙句の果てに私を広場に1時間も置き去りにし、何事もなかったように笑顔で戻ってきたパブロ。

「あなたは仕事を忘れている！」と一言言い放ち、サクサイワマン（標高3701m）を目指した。

が、しかし、所持金不足で有料エリアには入れず、その後どしゃ降りにあい、雨宿りを兼ねて食事をとることにした。

なんと、前夜と同じ店の同じメニュー。

ところが・・・

各回完結を目指していますが、これまでのストーリーはこちらです。

(１) 聖なる谷で出会った！運命の相手はどっち？

(２) ガイドはいらない！ガイド料はいらない！

(12) サクサイワマンに到着！まさか、入れないなんて！

(13) 一緒に旅を続けない？

(14)ある意味、似た者同士？『ある意味、似た者同士？ (Discovry16 ペルー⑭)』ペルー到着早々クレジットカードを紛失してしまった私は、わずかな所持金で旅を続けることを決意『聖なる谷』のほぼ中心にあるオヤンタイタンボで出会い、クリスマスイ…ameblo.jp

第15話　パブロ、意外といいヤツ？

パブロには大変申し訳ないが、旅手帳を読み直すまで忘れていたことがあった。

もちろん、今は手帳を読み直し、記憶は蘇っている。

正確に言うと、「忘れていたこと」は完全に忘れていたのでなく、うっすらと覚えていた。

覚えていたけれど、それは1回目のポヨアラブラサのお店での出来事だと思っていた。

だが、手帳にはそのような記録がなかった。

だから、

ははーん、

私の願望がそんな記憶を創り出したのね

などと思った。

どんな願望だ？？( ´艸｀)

この場を借りて補足しておくと、私はこのペルーシリーズを書くときに、あえて手帳の中の”未来”を読まずに、書き進めていた。

その方が、私自身再び旅をしている気分になれるし、臨場感も出る気がしたから

私が手帳を読むまで忘れていたこととは、一体何なのか。

どんな記憶が蘇ったというのだろう？

＊＊＊

2日連続でポヨアラブラサのお店に行き、2日連続でパブロは鶏の丸焼きを注文した。

これは、ホール(4人前に相当)　

昨夜パブロが食べたのは、ハーフ（この半分のサイズで2人前に相当）

（画像はイメージとしてお借りしてきました）

そして、所持金が底をつくことを恐れた私は、少しでも安いものを食べようと、昨夜と同じ、店内で1番安い料理、アンブルゲーザ(牛ハンバーグ)を注文した。

美味しかったし^^ 郷土料理でも名物料理でもないけれど、良いの～

そして、ほどなく運ばれてきた料理を見て、私は「パブロは、意外といい奴だ」と思った。

（画像はイメージとしてお借りしてきました）

昨夜の丸鶏(ハーフ)よりも、ずっと小さい

おそらく、これがクウォーター(4分の１)というサイズなのだろう。

標準的な1人前サイズだ。

「サクサイワマン遺跡を見たい！」と言っていたくせに、2人で140ソル(約4200円)という入場料を聞いて、私が有料ゾーンの見学を諦めた様子を見て気の毒に思ったのか、単にお腹がそこまで空いていなかったのか、あるいは、その両方なのかはわからないが、とにかく出てきたポヨアラブラサは昨夜のものよりずっと小さかった

パブロ、私は、アナタがハーフを注文することは覚悟していたのよ～。

最後だしね(^_-)-☆

そして、この先こそが私がすっかり忘れていたことだが、

なんと、

パブロは自分が注文したポヨアラブラサの一部を切り分け、私のお皿に置いたのだった ←忘れるなよ～

そして、私はお礼にアンブルゲーザを切り分け、パブロのお皿に置いたのだった。←これも忘れていた

そして、それぞれ相手が取り分けた料理から先にいただき、その後自分の料理を食べたのだった

なんだか、ちょっと良い雰囲気？？

まさかねぇ

次回へつづく・・・