「馬乳酒作り(前編):牛の乳を搾る!」の続きです。
それにしても、この馬乳酒(アイラグ)というものは、
モンゴルの遊牧民にとって、夏の間の楽しみであると同時に貴重な栄養源でもあるみたいです。
※実際のところ、馬乳酒100mlには、ビタミンCが約8~11mg含まれています。
※ちなみに、レモンのビタミンC含有率は100gあたり50㎎
遊牧民のお宅では、
私がそうしてもらったように、来客があるとできたての馬乳酒をなみなみと注いで振舞います。
慣れたお客さんは、自分で酒壺から馬乳酒を注いで飲んでいましたが。
皆、馬乳酒がどこにあるのか、知っているのですね![]()
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多い人は、1日数リットル飲むのだそうです![]()
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食事代わりに飲むのだとか![]()
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さてさて、
そんな馬乳酒は年がら年中飲めるものではなく、
夏季限定の飲み物です![]()
なぜかというと・・・
牛と違って、
馬は出産の時期が決まっていて(ちなみに、それは、春です!)、必然的に夏が授乳の季節なのだそうです![]()
へぇ~。知らなかった~![]()
授乳の季節・・・。
子馬に与えるための乳を「横取り作戦」によって、搾乳するわけです。
そして、こちらが横取り作戦によって搾乳した、
しぼりたての馬乳です![]()

2,3時間おきに搾乳した馬乳を、
こんなタンクに貯め・・・![]()

すでに出来上がっている馬乳酒(前日に作った馬乳酒等)を、種菌として加え、ひたすら撹拌します。
何千回も撹拌するのだそうです![]()
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ひぇ~、毎日やるの??大変だぁ(*_*)
そして、一晩おくと・・・

発酵が進んでいます![]()
酵母によってアルコールが生じ、
乳酸菌によって乳酸発酵が進むようです。
撹拌作業を2,3日繰り返すと、
美味し~い馬乳酒のできあがり![]()
※最低1日寝かせれば、馬乳酒になるそうです

満タンだったタンクも、
売りに出したり、客人に振舞うので
すぐに空になります![]()
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馬乳”酒”と聞き、
もっと複雑なことをするのかと思いましたが、
作り方は、超シンプルでした![]()
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私は、1軒目のお宅でいただいた馬乳酒を頑張って2口ほどいただいたのが、最初で最後でしたが![]()
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(飲めないので、以後は丁寧にお断りしました)
モンゴル人が三度の食事よりも馬乳酒好きなのが(←誇張してます^^)、わかる気がしました。
馬乳の質、
気温や天候などの自然環境、
種菌の質と量、
寝かせる日数・・・
などの条件が絡み合って生まれる馬乳酒、
機械で製造したり、
細かい数値の管理をするわけではないので、
まったく同じ味に出合うことなどない、
”奇跡のお酒”と言えます!!![]()
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母屋ゲルで過ごしているときに、
入ってきた客人が真っ先に馬乳酒の酒壺に向かう(←ちょっと、大げさ)姿をよく見かけましたが、
その気持ち、よぉ~くわかります!!![]()
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だって、ここは、遊牧民のお宅(ゲル)、
母屋には超新鮮な、おいしい馬乳酒が
必ずありますもの!!![]()
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日が長かったので明るいですが、夜8時頃です。
雨が上がってしまったがために、
私を乗っけることになり、超不機嫌な馬とツーショット
お馬さんは、
「乗っけてやるが、ミルクは絶対にやらん!」
と言っています!![]()
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そもそも、雄なので(たぶん)、
ミルクもなにもないと思いますが![]()
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今日も最後までおつきあいいただき、
ありがとうございました♥

