Discoveryの更新です。
昔々(ヨーロッパに行くにはアンカレッジを経由しなければならなかった頃)の話です
この「シベリア上空での恋」は発表当時、物議を醸しました
なぜかと言うと・・・
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旅をしていると、様々な人に出会う。
なかには、二度とお目にかかりたくないような人との出会いもあるが、たいていは素晴らしいものだ。
私にとって、現地の人々との交流は旅の御馳走である。
この御馳走にありつくために、地球をさまよい続けているのかもしれない。
神様のいたずらなのか、
時としてこの「御馳走」に「恋」というスパイスがふりかけられることがある。
元来、惚れっぽい私である。
若い頃の旅はしばしばスパイスが効いていた(本当か?)
ヨーロッパが大寒波を迎えた冬、
私は北欧に旅立った。
南回り便を面倒と感じ始めた頃だった。
かといって、毎回アンカレッジを経由していたのでは、
旅費がかさんで仕方ない(飛行機がシベリア上空を飛べなかった時代である。ヨーロッパ行きは、「アンカレッジ経由」か「南回り」と決まっていた)
私はこの旅で、初めて悪評高いアエロフロート(旧ソビエトの国営航空会社)に乗ってみることにした。
12時間でヨーロッパに着くというのは、とても魅力的だったし(当時はアンカレッジ経由で18時間かかった)、
なんといっても、料金が南回り便とそんなに変わらない。
シートベルトが壊れていたり、
デザートのアイスクリームが早い者勝ちだったり、
オーバーブッキングされたりするけれど、
お金の余裕のない若者には強い味方だった。
さて、成田から乗り込んだ機内には、すでに多くの日本人が着席していた。
搭乗券の座席番号を見て、だいたいあの辺りか、と奥へ進む。
「あの辺り」の座席はほぼ埋まっていた。
黒やグレイの頭にまぎれて金色が1つ。
そしてそれは頭1つ分出っ張っている。
その男性と目が合った。
「スパイス」がふりかけられた瞬間である
私は「恋」してしまった。
平静を装って着席するが、心臓はすでに爆音をあげている。
私の座席は、通路を挟んで彼の2つ隣だったのだ。
食欲も睡眠欲も失せ、ただひたすら胸の鼓動と戦う、モスクワまでの10時間。
何をしても落ち着かない。
彼と話すチャンスが巡ってくることを期待しては、次の瞬間にその望みをかき消す。
あと1時間。
・
・
私は、諦めた。
・
・
・
とそのとき奇跡が起こった
つづく・・・
では、また明日
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北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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