ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前300年頃まで遡る。
前回までのお話はコチラ:
1) 何かが始ろうとしている?
3) あなたは天使のよう…
4) 夕暮れ時のモスクに到着
6) 響き渡るコーラン
8) 外は雨
10)身勝手すぎる理由
11)それなら、近くのお店でいいわ『それなら、近くのお店でいいわ』ここは、北キプロス(正式名称は北キプロス・トルコ共和国だが、国際的には非承認)の東海岸に位置するファマグスタ。その歴史はアルシノエという小さな漁村だった紀元前…ameblo.jp
今回のお話はこちらから
その後、イマームは、「おはよう。今日元気かい?」「今日は良い1日だった?」とこまめにSMSを送ってよこした。
私は、「今日は良い1日でしたよ」という具合に簡単に返していた。
どちらも挨拶のようなものだった。
少なくとも、私はそう解釈していた。
そして、ある日、私は「ゴーストタウン」へ行った帰りに旧市街を訪ねた。
正確に言うなら、旧市街は特別な場所でなく、散歩を兼ねて訪れる場所となっていた。
歩くと片道1時間弱くらいで着ける距離だったので、旅行中の身としてはちょうど良い運動量だったのだ。
ゴーストタウンへ出かけた帰りに旧市街に寄ろうと思ったのは、この2つが近い距離にあったからだ。
といっても、地図で見たほどには近くなく、20-30分は歩いたような気がする。
ゴーストタウンからホテルまでは結構な距離があると感じるが、ゴーストタウンから旧市街、旧市街からホテルという経路なら歩けてしまう。
歩いて、歩いて、歩きまくる1日になった。
ところで、「ゴーストタウン」と書いたが、この地をトルコ人は、マラシュと呼び、ギリシャ人はヴァローシャと呼ぶ。
1974年の紛争勃発までは、海岸線が美しいビーチとして世界のセレブも訪れるほどに賑わうリゾートだったが、今では当時の姿を残したままの“禁断のエリア”となっている。
立ち入りが制限されており、居住者はいない。
ゴーストタウン、もとい、ヴァローシャ、あるいはマラシュのことは、改めて書きたいと思う。
(私は、トルコ人に対しては、このエリアのことを「マラシュ」と言い、そうでない相手には現地でも中立的に「ゴーストタウン」と呼んでいた)
普段は、陸のゲートとも呼ばれる第一の門から旧市街へ入ったが、今回は海のゲートとも呼ばれる、Cambulat Gateから入った。
ファマグスタの旧市街は城壁に囲まれているため、3カ所ある門の1つをくぐらないと中へは入れない。
旧市街に着くと、私はふと思った。
そうだ!せっかくだから、イマームに会ってから帰ろう。
「マラシュ(一応、トルコ式に)へ出かけた帰りに旧市街に立ち寄りました。今日はモスクにいますか?」
普通に開いているモスクなのだから、いつ行っても良いのだが、SMSのやり取りがありながら、何も言わずに訪れるのもヘンかと思い(いや、そのほうが自然かもしれないが…)、予告的に送ったのだった。
すると…
んんん?
🤔🤔
次回へつづく・・・
北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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