ランブ・ソロ(葬儀)のメイン・イベントは、もしかしたら、水牛の屠殺かもしれません。
古来から、部族にとって水牛は富を表す象徴でした。これは、トラジャ族に限らず、中国や他の東南アジアの少数民族でも確認できる考えです。
水牛は価格を表すときにも使われるってホントにゃん?
たぶん、本当。「それは、水牛何頭分だ!」みたいな表現をあちこちで聞いたことがあるわ。ついでに、「それは豚何匹分」みたいな言い方もね。
ネコ何匹っていう言い方もあるのかにゃ?
それは、聞いたことがない・・・。ネコは家畜じゃないし・・・。
よかった~
多くの水牛を犠牲にするのは、亡くなった方があちらの世界へ逝くときに、財産として持っていくことができると考えられているからです。
古くは階層によって、何頭まで水牛を生贄にして良いかが定められていました。階級が上になればなるほど、あの世に持って行ける水牛が増えます。貴族は24頭、上流階級は12頭までというように上限が定められていましたが、階級制度のなくなった現在では単に富の象徴のようです。大きい葬儀だと、50頭、100頭という数にも上るようです。
そ、そんなに、殺しちゃうの?
みたいだね。でも、水牛は解体されて、列席者に食事として振舞われたり、お土産として分けてもらえるのよ。
にゃんと!皆にわけてくれるにゃん?そりゃ、お葬式に来たいわけだにゃん!
ちなみに、水牛は高価です。
特に、白に黒い斑点のある水牛は1頭日本円に換算して600万円だったか700万円だったか、そんな値段だったと記憶しています

だから、大切に大切に育てられています
普通の黒い水牛たち

水牛は、皆の前で次々に生け贄にされ、そのたびに歓声が上がります。昔は、槍で心臓を突き刺していましたが、現代では首の動脈を切る、という方法です。
皆の前で、見世物のように殺されちゃう姿には目を向けられませんが、それを解体して、食事として参列者に振る舞い、手土産に持たせるのです。富める者はより多くの財産を分配し、財を持たない人も葬儀に参列すると恩恵にあずかることができる仕組みができています。
また、水牛は死者が三途の川(←という表現はしないと思いますが・・・)を渡るときに、向こう岸に渡れるよう、導いてくれる生き物とも聞きました。
遺族は富を分かち合いながら、故人があの世へ無事に着けるようにしてるにゃ。犠牲にした水牛の数が、あの世でもてる富なんだにゃ!?
そうね。葬儀の規模は年々大きく、盛大になってきているから、水牛だけでは”振る舞い”が追いつかないみたい。場外では、豚さんが屠殺されていたわ。
葬送歌が始りました

男性数十名が輪になって歌います。
こんな感じです よかったら、聞いてみてください。
https://static.blog-video.jp/?v=V9esCjlUpvHu188ieHUuf7tz

北キプロスのカルパス半島に生息する野生のロバたち。
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